現役高校生からの公務員をおすすめする4つの理由!高卒受験対策と職種や待遇も教えます

現役高校生から公務員へ美味しい4つのメリット

公務員は地域住民や国民のために働く仕事で、自治体や国の機関に所属するため倒産の恐れは基本ありません。そのため、安定した人生設計を築けるやりがいのある仕事だといえます。

現役高校生から公務員試験を受けるのは、学業と受験勉強を両立しなければならないこともあり、大変そうなイメージを抱く方が多くいらっしゃいますが、乗り越えた先には多くのメリットが待っています。

今回は現役高校生に向けて、4つのメリットと採用試験を勝ち抜くポイントについて解説します。

現役高校生から公務員 おすすめの理由

現役高校生から就職する場合に民間企業を目指すという選択肢もありますが、公務員をおすすめするのには、それだけの理由がありす。4つのおすすめ理由について説明します。

公務員の仕事は学歴関係ない

地方公務員の仕事は基本的に学歴は関係ありません。高卒だからこの仕事、大卒はこの仕事といった仕事の差はなく、学歴にかかわらず同じレベルの仕事を与えられます。

この点は民間企業との大きな違いです。公務員は現役高校生の方も高卒受験の方もやりたい仕事の機会は常にあるので、仕事へのモチベーションを持ち続けられます。

 大卒より早く仕事の経験値を積める

現役高校生から地方公務員になれば大卒より4年間も早く仕事の経験値が積めます。学歴に関係なく仕事ができるので、経験値の差は歴然です。

4年間の経験値の差は公務員としての成長度や習熟度にも影響し、仕事の上でも大きな財産となることでしょう。

大学4年間の学費が不要になる

大学進学を選んだ場合は学費が必要です。自宅から通学できない場合は、部屋の賃料をはじめ、諸々の生活費もかかります。4年間の出費はそれなりの金額になることでしょう。

現役高校生から公務員になれば、4年分の出費が不要になるだけでなく、4年分の収入が得られるのです。

早い段階で人生設計が立てられる

早い段階で将来の人生設計を築けるのも、現役高校生から公務員をすすめる理由です。地方公務員の給料や昇任は、各自治体の給与体系によって決まっています。

生涯年収の計算が可能ですから、結婚、マイホーム、老後資金など人生の大きなビジョンを早い段階で描けます。目標とする人生の実現に向かって一歩ずつ努力できますし、張り合いのある生活が送れるでしょう。

高卒地方公務員の職種や待遇とは?

グレーのスーツを着た男性がパソコンを打ちながら、電話を取っている

地方公務員の仕事は事務職と技術職に分かれますが、高卒で受験できる職種や待遇面についても説明します。

高卒で受験できる地方公務員の職種

地方公務員には特別職と一般職があります。特別職というのは選挙などで選ばれる自治体の長、議員、各種委員会の委員長などで、高卒で就けるのは一般職です。

一般職は、行政職、技術職、公安職、資格・免許職の4つに分かれます。

区分職種
行政職行政事務:市役所などでの事務全般 学校事務:公立学校での事務全般 警察事務:警察本部や警察署での事務全般
技術職電気、機械、土木、建築、化学、農業、農業土木、林業、畜産、水産、造園
公安職警察官、消防官
資格・免許職保育士、栄養士、司書、薬剤師、獣医師、看護師、保健師、衛生監視員、社会福祉職、心理援助職、教員

高卒の受験者のうち、希望職種で最も多いのが行政職の行政事務(一般事務)です。技術職は各分野の専門知識を高校で学んでおく必要があります。

一方、資格・免許職のほとんどは受験に資格が必要です。これらの職種を目指すのなら、高校卒業後に資格を取得してから受験することになります。

地方公務員の待遇

現役高校生から、または高卒受験から地方公務員になった場合の待遇について説明します。初任給は各自治体によって異なりますが、令和3年度の総務省の統計を元に一般行政職の平均初任給と平均給与をお伝えしましょう。

区分自治体金額(平均)
初任給(高卒・試験採用)都道府県154,067円
152,870円
町村151,462円
給与(月額)都道府県347,532円
315,956円
町村301,630円

初任給は高卒で試験採用の場合で、給与は職員全体の平均です。ただし、給与(月額)には基本給に含まれる扶養手当と地域手当は入っていません。

市役所職員の給与は民間企業のように勤務成績に応じて変動することはなく、民間の給与実態をもとに決められます。

市役所職員の福利厚生は、年次休暇、病気休暇、特別休暇、介護休暇などの制度が整っています。共済組合制度があり、職員とその家族の病気やケガ、災害などに対しての給付、住宅建築の資金貸し付けなども受けられます。

体力系と事務系のどちらがおすすめ?

現役高校生から地方公務員になる場合、体力系と事務系という職種の分け方もできます。事務系は一般行政職の仕事ですが、体力に自信があり給与額を重視する方には体力系の仕事がおすすめです。

おもな体力系の職種は、警察、消防、自衛隊で、公安職があります。事務系とは異なり、体力系は階級によって給与が昇給するのが特徴です。

体力系の職種は、給与以外に残業や特殊業務などに支払われる手当があり、現役高校生から警察官になった場合は採用後4年で昇任試験を受けられます。昇任試験は学歴や性別の条件がないため、努力次第で高い年収を目指すのも可能です。

現役高校生の試験対策3つの注意点

女子生徒が勉強をしている。水色のペンを持っている

現役高校生で公務員採用試験を受けるときには、気をつけたいポイントが3つあります。安定した仕事である地方公務員は人気が高いので、早めの受験対策として勉強時間の確保と併願の日程調整が必要です。また面接に対する準備も欠かせません。これらについて説明いたします。

受験スケジュールと勉強時間

公務員試験は早めの受験対策がおすすめです。採用試験の出題範囲が広いので、なるべく早めに受験を決めて、1年ぐらい前から準備を始めましょう。そのために必要なのは受験の流れを事前に確認し、試験日までのスケジュールを立てることです。地方公務員の試験日程(高卒程度)は各自治体によって違いますが、おおよその受験の流れは次のようになっています。

受験案内配布5月~7月
申込受付期間7月~8月
第1次試験日9月中旬(多くの市役所では第3日曜日)
1次試験の合格発表10月上旬~10月中旬
第2次試験日10月中旬~10月下旬
最終合格発表11月中旬~11月下旬

受験する自治体、および県職員や市役所職員などによってスケジュールは変わってきますので、事前に自分が受験する自治体のホームページなどで確認が必要です。

現役高校生が受ける地方公務員採用試験は、高校卒業程度の学力が試されます。合格ラインの勉強時間は1,000~1,500時間といわれているので、1年前から準備を始めた場合、1日3時間程度の勉強時間は必要でしょう。

併願するなら試験日程をチェック

昨今の受験傾向でみると、公務員試験は複数併願が当たり前となっています。併願受験する場合のポイントは、試験日の重複がないかのチェックです。1次試験の日程が違っても2次試験の日程が被る場合もあります。

同じ自治体で異なる職種を併願受験するときは注意が必要です。県職員採用試験と市町村職員採用試験が同じ日程で行われることがあります。

また併願する場合は、各自治体の競争率も比較検討する必要があります。以下に紹介しているのは、令和2年度の高卒程度採用試験の競争率です。市区には政令指定都市が含まれます。

区分受験者数合格者数採用者数競争率
都道府県52,289人8,606人5,523人6.1%
市区75,145人8,716人6,960人8.6%
町村18,504人3,453人2,775人5.4%

地域情報をリサーチする

地方公務員は住民と直接コミュニケーションする仕事なので、採用試験では面接が重視される傾向にあります。

面接対応としておすすめなのが、受験する自治体の地域情報を事前にリサーチしておくことです。面接試験では地域の問題や課題に対する意見を求められることが多いので、地域情報をリサーチして自分の考えをまとめておきましょう。

現役合格を勝ち取る3つのポイント

第一志望合格と書かれた絵馬

地方公務員採用試験の合格を勝ち取るためには、入念な準備と受験対策が必須です。合格に役立つ4つの重要な対策ポイントについて説明します。

独学はモチベーションの維持が肝

現役高校生で地方公務員の採用試験を受ける場合は、高校在学中に受験準備を始めることになります。学校の授業を受けながら、採用試験の受験勉強をするのはかなりの負担です。

独学で受験を目指すときは、モチベーションの維持が肝になります。参考書を購入し、自分でスケジュールを立て、学校の授業と平行して勉強を進めるには強い意志と努力が必要です。

当ブログでは、志望自治体に特化した「自治体別・合格レベル問題集」を取り扱っています。「市役所」「県庁・政令指定都市」「警察」「消防」「町村役場」「国立大学法人」と、区分ごとに分けられており、あなたの目指す自治体の出題傾向を把握できます。「他の問題集や参考書に目移りせずに集中して取り組める」「学校の課題とも両立できた」と、92.8%のお客様から、満足のお声を頂いております。最小の投資で効果を最大化できる問題集となっていますので、ぜひ対策に活用してください。

数的処理と時事問題を押さえる

高卒程度の地方公務員採用試験は難易度がそれほど高くありませんが、出題範囲が広いのが難点です。筆記試験の出題分野である教養試験、作文試験の傾向と対策について説明します。

出題分野出題傾向対策
教養試験・数的処理(判断推理、資料解釈) ・文章理解(現代文読解、英文読解) ・人文科学(歴史、地理、思想) ・自然科学(物理、化学、生物) ・社会科学(政治、経済、社会)・数的処理は多く出題されるので集中的に学ぶ。確率、図形、統計資料の読み解きは重要 ・文章理解は、現代文と英語を素早く読む訓練をする
作文試験・自己PR(自分が成し遂げたこと) ・私が目指す公務員像 ・コミュニケーションに必要なこと ・自治体の課題とその解決策 ・社会人としてのマナー・経験から何を学んだかを答える ・自治体が抱える課題をリサーチして解決法を考えておく ・社会的な時事問題について自分なりの考え方をまとめておく  

教養試験では数的処理と文章理解の問題が多く出題されるため、集中的に勉強すると得点を稼げます。作文試験で外せないのは時事問題、とくに受験する自治体が抱える課題への自分なりの考え方は必須です。

面接試験は模擬面接を活用する

地方公務員採用試験では2次試験で面接が行われます。1次の筆記試験に合格しなければ2次試験に進めませんが、面接試験が合否のポイントになります。

すでに説明しましたが、面接試験では自治体の抱えている課題や問題点についての質問が出やすいので、事前にリサーチして自分なりの意見をまとめておく必要があります。

発言で気をつけたいポイントは、積極的な姿勢、熱意と適性のアピールです。面接試験の本番で自己アピールするためには何度も練習することが大事ですが、役立つのが模擬面接です。学校の先生や友人に協力をもらいながら、本番と似た形で練習しましょう。

 公務員試験の対策は過去問と模擬面接で!

公務員の魅力は安定した職場で、将来のビジョンを若くして描けるということでしょう。現役で地方公務員を目指そうと考えている高校生の皆さん、この記事を参考にぜひチャレンジしてみてください。

いざ問題集を解いてみると…「時間が足りない、最後まで解けない」というお悩みを抱える方も多いのではないでしょうか?

合格を目指すためには、早めに解決しておきたいこちらの問題。公務員試験で時間が足りなくなる理由と対処法について、以下の記事で分かりやすくわかりやすく解説しています。


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