警察官採用試験の対策方法を知りたい!試験内容は?講座は受ける?

警察官採用試験を受験する予定の人のなかには、対策方法に頭を悩ませる人も多いでしょう。効率良く試験対策をするためには、試験の内容を把握し、それに合わせた方法を取ることが大切です。

そこで今回は、警察官採用試験の採用区分や試験の流れ、出題内容をまとめるとともに、対策方法や試験対策を始める時期、おすすめの問題集についても解説します。

警察官の採用試験には3つの採用区分がある

警察官採用試験の採用区分は通常、学歴によって主に次の3つに分類されています。このほかに、語学や武道などの特殊技能を持つ人を対象とする採用区分が設けられていることがあります。

  • 高卒程度試験(III類、または3類、またはB)
  • 短大卒程度試験(II類、または2類)
  • 大卒程度試験(I類、または1類、またはA)

試験によって異なりますが、それぞれ()内のような名称が使われるのが一般的です。採用区分ごとに、必要な学歴や試験レベルの違いをみていきましょう。

高卒程度試験

高卒程度試験(III類・3類・B)を受験するのに必要な学歴は、次のように定められています。

  • 高等学校を卒業、または卒業見込みの人
  • 高卒程度の学力を有する人

つまり、最終学歴が中学校卒業であっても、高校卒業と同等の学力があれば受験してかまわないということです。試験によっては「高校卒業見込みの人は受験できない」「上級区分に該当する人は受験できない」などの要件が設定されていることがあるため、受験時には必ず確認しましょう。

高卒程度試験で求められるのは、高校までの授業を履修した程度の学力です。大卒程度の試験と比べると、出題される問題の難易度は低いと考えて良いでしょう。

短大卒程度試験

短大卒程度試験(II類・2類)の学歴要件は、次のとおりです。

  • 短大または専修学校(2年制以上の専門課程(年間授業時間680時間以上))を卒業または卒業見込みの人
  • 大学に2年以上在学し、62単位以上修得または修得見込みの人
  • 上記と同等の資格を有すると認められる人

つまり、短大卒程度試験も高卒程度試験と同様に、実際に学歴がなくても受験できる可能性があるということです(試験により異なります)。

短大卒程度試験の難易度は、教養問題については高卒程度試験とおおむね同程度です。そのため、区分が高卒程度試験と統合されている試験も少なくありません。ただし、論(作)文の難易度が、高卒程度試験よりも高い場合があります。

大卒程度試験

大卒程度試験(I類・1類・A)を受験できるのは、次に該当する人です。

  • 大学(短大を除く)を卒業または卒業見込みの人
  • 大卒程度の学力を有する人

試験によりますが、大卒程度試験も大卒の学歴がなくても受験が可能です。ただし、試験の内容は高卒程度試験と比べて政治・経済・法律など専門的な分野の出題が増え、難易度が上がります。

試験の流れ

警察官採用試験は多くの場合、1次試験と2次試験の2段階に分けて実施されます。申し込みから採用内定までのおおよその流れは、次のとおりです。

  1. 受験申込
  2. 1次試験(教養試験・論作文・適性検査・身体検査など)
  3. 1次試験の合格発表
  4. 2次試験(口述試験・体力検査・適性検査・身体検査など)
  5. 最終合格者発表
  6. 採用候補者名簿に登載
  7. 内定・採用

受験を申し込むと、まずは1次試験で採用区分に応じた筆記試験(教養試験・論作文)が行われます。次に、1次試験合格者を対象に、2次試験が実施されます。内容は口述試験(面接)、体力検査などです。

都道府県によっては、1次試験のあと、2次試験で集団面接や体力検査、3次試験で個別面接や適性検査などを実施する、3次試験制度を採用していることもあります。

最終合格者は、1次試験、2次試験の結果を総合して判定されます。2次試験の結果のみで選別されるわけではないことに注意しましょう。

最終合格者は、順次受験した都道府県または警察庁の警察官として内定・採用されます。都道府県によっては内定前に採用面接が行われることもあります。

1次試験の内容

警察官採用試験の1次試験では、主に次のような試験や検査が行われます。

試験名試験の詳細
教養試験五肢択一式/50題/120分
論(作)文試験大卒・短大卒程度は論文、高卒程度は作文/800~1200字程度/60~90分程度
身体検査身長測定・体重測定
適性検査クレペリン検査など

試験によっては、1次試験は教養試験のみで、論(作)文試験や身体検査、適性検査は2次試験以降で実施する場合もあります。

ここからは、教養試験と論(作)文試験の具体的な内容をそれぞれ説明します。

教養試験の内容

教養試験の出題科目は「一般知識科目」と「一般知能科目」の2つです。一般知識科目は、高校生までに学習する生物・科学・地理・歴史などの分野や時事を中心に出題されます。一般知能科目で出題されるのは、数的処理や文章理解など、読解力や判断力、応用力を必要とする問題です。

試験分野 試験の詳細
知識分野社会科学(政治・経済・社会・法律など)人文科学(歴史・地理・思想など)自然科学(物理・化学・生物・地学・数学など)など
知能分野数的処理文章理解判断推理資料解釈図形判断

出題数(配点)は、判断推理や数的処理、文章理解にウェイトが置かれる傾向にあります。知識分野では、社会科学の出題数が比較的多めです。

論(作)文試験の内容

論(作)文試験では、次のようなテーマが出題されます。

試験分野試験の詳細
論(作)文試験警察官や警察行政についての考え方犯罪に関する時事的な知識や意見志望動機や決意

文字数は800~1200字程度で、時間は60~90分程度が一般的です。高卒程度試験では自分自身について述べるテーマも多くみられます。短大卒程度試験や大卒程度試験では、社会に目を向けたうえで考察や意見を求めるテーマが多いです。

2次試験の内容

2次試験で行われるのは、主に次の試験や検査です。

  • 口述試験(面接)
  • 体力検査
  • 適性検査
  • 身体測定

また、2次試験で論(作)文試験が行われるケースもよくみられます。

ここからは、口述試験(面接)と体力検査の具体的な内容をそれぞれ説明します。

口述試験(面接)の内容

口述試験は、多くの場合個別面接の形式で行われます。よく聞かれるのは、次のような質問です。

  • 志望動機
  • やりたい仕事や部署
  • 自己PR
  • 学生時代の活動
  • 趣味
  • 最近のニュースについて
  • 併願状況

また、個別面接のほかに集団面接やディスカッションが行われるケースもあります。

体力検査の内容

体力検査は警察官として職務を執行するうえで、必要な体力の有無を判定するために行われます。検査種目は試験によって異なりますが、次のようなものが一般的です。

  • 上体起こし(腹筋)
  • 腕立て伏せ
  • 反復横跳び
  • バーピーテスト
  • スクワット
  • 持久走
  • シャトルラン
  • 握力測定

試験対策/勉強方法は基本的に2つ

警察官採用試験のための対策や勉強をする方法は、大きく分けると2つあります。

  • 参考書を購入して独学で勉強する
  • 予備校の警察官試験対策講座を受講する

いずれの方がより優れているということはなく、双方に良いところがあります。それぞれのメリットを理解して、ご自身に合う方法を選択しましょう。

「独学」で試験対策するメリット

独学で試験対策をする主なメリットは、次の3つです。

  • 金銭的な負担が少ない
  • 自分で時間配分ができる
  • 通学による時間のロスを省ける

予備校に通うとなると、一般的に数万円~数十万円の費用がかかります。また、予備校に通学する際の交通費が発生する場合もあるでしょう。独学であれば、参考書を購入する代金以外に、大きな費用がかかりません。

また、予備校の講座は授業スケジュールがあらかじめ決められているため、自分の習熟度と進行ペースが合わない場合もあります。独学なら、自分の裁量で自由に時間配分ができるため、苦手の克服に重点を置くなどの対策がとりやすいでしょう。通学に時間が取られないため、使える時間の総量も多くなります。

「予備校」に通って試験対策するメリット

警察官採用試験の対策のために予備校に通う主なメリットは、次の3つです。

  • 効率良く情報が得られる
  • スケジュールが管理しやすい
  • 疑問点を解決しやすい

予備校には、これまでに蓄積された対策のノウハウや情報、最新の情報を得るためのネットワークがあります。手間をかけて情報を自分で探さなくても、効率良く情報を手に入れられるようになるはずです。

また、過去の傾向などを踏まえた効率的なカリキュラムが組まれているため、自分で学習計画を立てなくても、試験までに最低限必要な内容を、ひととおり修得できます。疑問点がある場合もすぐに講師に解説を求められるため、自分で調べたり正しく解釈をするのにかかる時間の削減にもつながるでしょう。

いつから試験対策をスタートする?

警察官採用試験の対策は、試験のおよそ半年~1年前までにスタートするのが標準的だといわれています。大卒程度試験はほかの区分よりも難易度が高いため、長い対策期間を取る人が多い傾向にあります。

ただし、実際に何ヵ月あれば十分に勉強できるのかは、人によってまちまちです。もともとの知識量や勉強のやり方などによっては、半年より短い勉強期間で合格する例もあります。

警視庁採用サイトに掲載されている先輩方の例をみると、高校2年生や大学3年生など、試験の1年以上前から対策を始めたケースも多いようです。詰め込み式よりもコツコツと積み上げた方が、成果を上げやすいといえるかもしれません。

試験までに学習するべき量や1日に取れる勉強時間などを見積もって、ご自身に必要な対策期間をシミュレーションしてみると良いでしょう。

試験直前には「警察官採用試験問題集」がおすすめ

【『警察官採用試験問題集』の特徴】

  • 過去問題の傾向を独自に分析したオリジナルの問題を収録
  • 模試形式で勉強できる
  • ポイントを押さえた解説が分かりやすい

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警察官採用試験の内容を把握してしっかり対策しよう

警察官採用試験は、学歴や学力の程度によって採用区分が分かれており、試験の難易度もそれぞれ異なります。自分が受けようとする区分の出題内容や難易度を事前に確認して、適切な対策をしましょう。

対策の方法は主に「独学」と「専門学校に通う」の2通りです。それぞれに一長一短あるため、ご自身に合った方を選択しましょう。独学をする際は、参考書や問題集が必須。学習効率を上げるために、教材選びにもこだわるのがおすすめです。