町村役場の福利厚生の内容は?休日や手当など働きやすさを調査

一般的に「公務員の職場環境は恵まれている」というイメージが広がっていることから、就職の人気が高い理由のひとつとなっています。

町村職員を目指している方にとって気になるのが、月収や年収、退職金など、給与面での待遇に加えて、各種手当や働きやすさに直結する福利厚生の内容です。今回は町村職員の福利厚生の具体的な内容をご紹介します。

どのような手当があるのか

町村役場の職員を含む地方公務員に毎月支給される給与には諸手当が含まれており、その種類は多岐にわたります。支給される諸手当は地方自治法第204条第2項で規定されていますが、自治体の条例によって、支給される手当の範囲が異なります。以下では地方公務員の諸手当を具体的にご紹介します。

職務関連手当

職務関連手当は、遂行している職務に応じて支給される手当で、全部で15種類あります。支給される手当は各自治体によって異なり、すべての手当が支給対象とは限りません。

以下に、地方公務員に支給される職務関連手当の一覧をご紹介します。

手当種別 内容 支給割合の例
地域手当 ・都市部など物価の高い地域で支給
・給料に対し一定の割合を加算
給料の10% ※地域により異なる(平成31年4月の東京都瑞穂町を参考)
特殊勤務手当 危険や困難を伴うことで身体的・精神的な負担が大きい仕事、あるいは特殊な仕事に従事した労働者に支給 種類により異なる(例:行旅死亡人取扱いに従事6,000円)
時間外(超過)勤務手当 一般的にいわれる残業代 25%アップ
休日勤務手当 休日出勤し、振替休暇とならなかった場合に支給 35%アップ
夜間勤務手当 22時〜翌5時に勤務した分に支給 25%アップ
宿日直手当 医師など当直の際に支給 職務により異なる
管理職手当 課長以上の管理職となった場合に支給(残業代は支給されない) 役場・役職により異なる
管理職特別勤務手当 管理職手当が支給されている方が休日出勤をした場合に支給 役場・役職により異なる
期末手当 一般的にはボーナスといわれているもの 2.6か月(平成29年度の東京都日の出町を参考)
勤勉手当 期末手当と合わせて支給。成績により金額が変動 1.9か月(平成29年度の東京都日の出町を参考)

15種類の手当のうち、下記は職務に応じて一部の職員にのみ支給される職務関連手当です。

手当種別 内容 支給割合の例
義務教育等教員特別手当 学校の教師に支給 役場・等級により異なる
定時制通信教育手当 定時制または通信制課程の高校教師に支給 役場・等級により異なる
産業教育手当 農業・水産業・工業などの高校教師や実習助手に支給 役場・等級により異なる
農林漁業普及指導手当 都道府県の職員のうち、農業・林業・水産業の指導業務に従事する職員に支給 役場・等級により異なる
災害派遣手当 被災自治体に居住し、長期にわたり派遣される場合に支給 3,970円/日

生活関連手当

生活関連手当は、職員の生活状況に応じて支給されるものです。支給される手当は各自治体によって異なり、すべての手当が支給対象とは限りません。

手当種別 内容 支給割合の例
扶養手当 配偶者など、扶養親族がいる職員に支給 ・配偶者:6,500円
・子:10,000円(高校生や大学生などの子については、1人につき5,000円加算)
・父母等:6,500円
住居手当 家賃に対する補助 月12,000円を超える家賃に対して支給。家賃により異なる。
単身赴任手当 異動により配偶者と別れて居住する場合に支給 30,000円(交通距離により加算)
寒冷地手当 寒い地域で居住する場合、11〜3月に支給 扶養家族がいる場合、17,800〜26,380円(地域により異なる)

上記以外にも、地方で人材を確保するための人材確保手当や通勤手当、退職金にあたる退職手当などがあります。

休日や休暇に関する制度

手当以外にも、町村職員の勤務環境が良いことの1つに休日・休暇制度が充実していることがあります。ここでは、おもな休暇についてご紹介します。

休日制度の充実

 地方公務員の休暇制度は、各自治体ごとに定めた条例によって異なります。この条例は国家公務員に適用される「一般職の職員の勤務時間、休暇等に関する法律」をもとに制定されているため、地方公務員の休暇制度は、国家公務員に準拠した形となっています。町村職員が取得できる休日制度には、以下のものがあります。

休暇種別 内容
年次休暇 最大20日間(勤務年数により異なる)役場によっては、15分単位や1時間単位での休暇取得も可能
夏季休暇 7〜9月の間に3日間(東京都三宅村)
年末年始休暇 年末年始の閉庁時に取得
忌引休暇 亡くなった家族・親族の関係性により取得日数は異なる
病気休暇 休暇期間は、療養のために勤務しないことがやむを得ないと認められる状況で、必要最小限度の休暇は認められている
看護休暇 こどもを看護するため勤務しないことが相当と認められる場合に取得可能   例:東京都三宅村なら小学校までのこどもについて5日間(1時間単位の取得も可能)
介護休暇 ・負傷や疾病、老齢により、2週間以上にわたって日常生活を営むことに支障がある配偶者/父母/子/配偶者の父母/祖父母/孫/兄弟姉妹を介護する場合に取得可能
・休暇期間中は給与が減額となり、休暇の取得期間は最大で6か月まで
産前産後休暇 例:三重県玉城町なら産前8週間と産後8週間に取得可能
育児休暇 産後から3歳の誕生日の前日まで、最大3年の間に1回取得可能

上記以外にもボランティア休暇や結婚休暇など、さまざまな休暇があります。どのような休暇があるのかについては、役場のサイトなどで確認してみてください。

その他の福利厚生

勤務環境や休暇の取得以外にも、町村役場はさまざまな福利厚生が充実しています。

共済組合での福利厚生事業

町村職員は市町村職員共済組合に加入しますが、組合では大きく分けて4つの事業を行なっており、組合員はさまざまな恩恵を受けることができます。

事業 事業内容
長期給付事業 老後の生活や残された家族の生活の支えとして年金などを支給する事業 退職後の年金支給、遺族年金
短期給付事業 病気やケガ、出産などで必要な費用などの全額あるいは一部を支給する事業 育児休業手当金、介護休業手当金
福祉事業 健康で豊かに楽しく生活できるよう、福祉を増進するための事業 住宅取得資金の貸付、宿泊施設の運営
保健事業 生活習慣病などの発病を予防する「一次予防」に重点をおく事業 健康診断、人間ドック、フィットネスクラブの運営

優待特典も

また、地方公務員を対象として、施設利用や宿泊費用、飲食店などの割引など、プライベートの場面でもさまざまな優待サービスを受けることができます。例えば、JTBが手がけている「えらべる倶楽部」では、以下の特典があります。

サービス内容 内容
宿泊施設割引サービス 本人及び配偶者のそれぞれ2親等以内で利用可能
リフレッシュ施設の割引サービス レジャー施設・スポーツ施設・娯楽施設などの料金割引
生活支援サービス 託児施設やカルチャースクール、葬儀式典の割引など
お祝いサービス 結婚や妊娠、入学入園の際のメッセージサービス

町村役場職員を目指すメリットは、当ブログの「地方公務員のなかでも規模の小さな町村役場職員を目指すメリット」という記事に詳しく載っていますので、そちらも参照してください。

町村役場は福利厚生が充実した魅力的な職場

公務員の福利厚生は民間企業以上に非常に充実しています。職業に応じてさまざまな手当が取得できるだけではなく、週休2日制の休暇を取れるだけでなく、一定の条件を満たせば特別休暇を取得できます。

休暇は部署や時期によって取りにくい場合もありますが、ワークライフバランスの実現には最適な職場といえます。役場によって制度は異なりますので、役場のサイトなどで確認しておきましょう。