模擬授業は6つのポイントでまとまる!すぐ実践できる4つの対策と注意点まとめ

模擬授業は場数を踏め 外せないポイントは〇〇

教員採用試験では、志望動機など一問一答で答える面接だけでなく、授業の進め方について面接官に評価してもらう「模擬授業」を行う必要があります。採用試験を目の前にすると「人前に出ると緊張して本来の力が出せない…」「評価されると思うとぎこちなくなっちゃう」というケース、意外なことに、ハードな教育実習を達成した方にも多く見られます。

というのも、当ブログでは教員採用試験の問題集を取り扱って16年が経ちますが、模擬授業を心配してお問い合わせくださる方が年々増えてきているのです。 そんな皆さんに、今回は模擬授業を成功させるための、忘れてはいけない重要なポイントと、実践的な4つの対策法を解説します。入念な準備と対策をしておけば、合格は十分狙えますので、ポイントを隅々まで吸収してください。

模擬授業の基本を押さえよう

教育学部の教室に黒板と、机といすが並んでいる

模擬授業は学校で行われる普通の授業とは違います。教員としての資質を面接官にアピールするための授業です。教員に採用されると即戦力として授業を担当することになるので、現場に立って生徒を指導できるかどうかを模擬授業で試されます。この点を踏まえた上で、模擬授業の基本的な実施要項について確認しましょう。

模擬授業の形式

教員採用試験を実施する自治体によって多少参加人数は異なりますが、模擬授業の全体の流れは同じです。

一般的な模擬授業の参加人数を下表にまとめました。

人物人数
受験者1人~4人
面接官3人~5人

面接官は自治体の教育担当者を中心に学校の教頭や校長が同席することもあり、授業が行われる試験会場は実際の教室が使われることが多いです。

自治体で実施された模擬授業の具体例は以下の通りです。

  • 事前に伝えられた課題内容で指導案を約60分で作成し、模擬授業を行う
  • 3~4人のグループに分けられたあと、指導案を作成して授業を行い、その後討論を行う
  • 複数人のグループで模擬授業を実施して、先生役以外の受験者は児童生徒として模擬授業に参加する
  • 与えられた授業単元をもとに指導案を作成して模擬授業を行い、その後に口頭試問を受ける

自分自身は授業をせず、児童生徒役をすることもあるのは、知らない受験生がほとんどです。自分の自治体の模擬授業のパターンは、早めに確認しておきたいところです。指導案についても、作成する自治体と作成しない自治体があります。作成しない自治体の方が多いですが、指導案の有無で模擬授業の進め方は異なるので事前に確かめておきましょう。

模擬授業の時間

模擬授業を行う時間も自治体によって異なります。模擬授業は短くて約5分程度、長ければ約15分程度です。

模擬授業のあとに面接が行われると、合計で30分以上になることもあります。当日の模擬授業が個人面接も兼ねている場合は、模擬授業以外の質問も行われますので注意しましょう。

模擬授業の課題

当日に課題が出されて指導案を作成するケースと、指導案を作成しないで課題について考える時間が与えられるケースがあります。

自治体によっては、国語・理科・社会など、複数の教科から1つの教科を選択するケースや、社会のように地理や歴史など分野を選択するケースがあります。

課題の多くは教科指導の授業です。教科以外で多いのは、生活指導関連の課題です。命の大切さについての指導、校外学習の事前指導などが課題になることもあります。

模擬授業で忘れがちな3つのポイント

黒板

どのように模擬授業を展開したらいいかに気を取られると、重要なポイントをうっかり忘れてしまいます。また事前に課題が出されていると、指導案の作成に集中するあまり、守るべき基本がおろそかになりがちです。

模擬授業で忘れがちな重要ポイントを3つ取り上げます。当日は今からご紹介する重要なポイントを思い出して模擬授業に臨んでください。

教員としての心構え

面接官の前に立つと緊張して頭が真っ白になることがあります。そのような事態を避けるためには、普段から教員としての心構えを身につけておくことが大事です。

人間は極度に緊張すると、同じ場所に立ったまま動けなくなります。面接官と目を合わせることを恐れたり、恥ずかしそうに授業を行ったりするのはマイナスです。

教員としての心構えがしっかり身についていれば、自分の発言に自信が持てて、周囲の視線を集める立場であることを自覚できるので、それほど緊張せずに余裕を持って模擬授業に臨めます。

つかみを意識する

中には「短い時間で行われる模擬授業では自分の持ち味が示せない」と不満を抱く受験生もいます。では、面接官は短い時間で受験生の何を見るのでしょうか。

一般的な授業と模擬授業では流れが違います。大きく分けると一般的な授業は、次の流れで行います。

  1. 導入
  2. 展開
  3. まとめ

模擬授業の場合、まとめパートはなく、以下の流れになります。

  1. 導入
  2. 展開(冒頭部分まで)

模擬授業では「展開」の大部分と「まとめ」は行わないので、面接官にアピールできるのはほぼ「導入」パートだけです。「導入」パートでアピールせずに、「展開」パートからアピールを始めても遅すぎます。

「導入」パートのつかみを意識して授業を始めましょう。面接官の心をつかむような入り方を意識するのがポイントです。模擬授業の評価は、如何に上手く「導入」パートを行えるかにかかっていますので、常につかみを意識して模擬授業の練習をしてください。

普段の授業とは違う

意外と見落としがちなのが、模擬授業と一般の授業では評価される内容が違うという点です。一般の授業では、生徒たちに支持される授業が良いとされます。しかし、模擬授業では面接官に採用したいと思わせるのが良い授業です。

自治体の面接官は50代の教育担当者が多く、教頭や校長などのベテランも加わりますので、考え方が比較的オーソドックスです。そのため奇をてらった個性豊かな授業展開よりも、無難で着実な授業展開のほうが評価を得られやすい傾向にあります。平均点以上を狙える無難な授業展開を心がけてください。

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模擬授業の評価を上げる6つのポイント

親指をあげてGood!する男性の腕

模擬授業で面接官から高い評価を得るための6つのポイントを説明します。いずれのポイントも難しいものではなく、普段から気をつけておけば身につくものばかりです。

授業の上手い・下手はそれほど評価の対象になりません。現場で経験を重ねれば身につくからです。

ここで取り上げた6つのポイントは教員の資質につながる要素なので、練習する際の目安にしましょう。

声量

少数の面接官相手の模擬授業ですが、実際はクラスの生徒全員に向けての授業をイメージして行います。面接官に聞こえる程度の声量ではなく、教室の後ろまで届く声量で話すのがポイントです。

本人は大きな声で話しているつもりだけど、面接官にとっては聞き取りにくい声量だった、というケースはよくあります。また、模擬授業中に自信がなくなってくると、声が小さくなってしまうので要注意です。

ただし、大きすぎる声もよくないので、第三者に聞いてもらいながら声量の調整を行ってください。

言葉遣い

言葉遣いで特に気をつけたいのは、生徒を呼ぶ時です。以前は男子を「〇〇くん」と呼んでいましたが、現在は「〇〇さん」と呼ぶのが一般的です。ジェンダー問題を想起させないためにも、男女を問わず「〇〇さん」付けで呼んでください。

実際の現場ではざっくばらんな言葉で生徒に話しかけることがありますが、模擬試験では丁寧な言葉遣いが評価されます。生徒も1人の人間として尊重するという態度が必要です。

話のスピード

声量はあるのに聞き取りにくい場合は、話をするスピードに問題があります。速すぎると聞き取りにくく、遅すぎると内容が頭に入りません。

緊張しやすい方は要注意です。人間は緊張すると焦って話すスピードが速くなりがちなので、気持ちを落ち着けて余裕を持って話す練習が必要です。

視線

模擬試験では面接官1人ひとりに視線を送ることが大事です。じっと見つめるのではなく、あくまでもクラス全体を見渡すように視線を向けてください。そうすることで、面接官は「実際の現場でも生徒たちの状態・態度を把握しながら授業が行えるな」と評価します。

また、話の内容によって視線を止めたり、黒板を見たりなど変化をつけることも評価を高めるポイントです。

板書

現役の教師は板書と会話を上手に使い分けて授業を進めます。模擬授業なので上手に使い分ける必要はありませんが、板書を使った授業は高評価につながりやすいです。

授業が終わった後には板書に書かれた文言が残りますが、この板書を見ただけで行った授業の内容が分かるのが理想です。板書には必ず授業のテーマ(目標)を書きましょう。

板書は生徒が見やすいように書くのが基本ですので、次の点を意識してください。

  • 2色以上のチョークを使って内容を強調する
  • 大事なフレーズをマーキングする
  • 字のバランスを考えて丁寧に書く
  • 1文字は手のひら程度の大きさにする

柔軟な対応

実際の現場では生徒によって授業が妨害されたり、さまざまな出来事が起こったりすることで、授業の進行が難しくなることがあります。生徒役の面接官は受験者の対応力を見るために、わざと立ち上がったり、面接官同士で雑談したりして、授業を妨げるケースがあります。

授業の妨げとなっているようであれば模擬授業でも見過ごさずに、生徒役の面接官に落ち着いて注意を促すなどの対応を行ってください。臨機応変な対応ができれば、評価は自然とアップします。

模擬授業の実践的な4つの対策

机の上に2冊、開いた本が重なっている

模擬授業に不安を持っている方のために、実践的な対策方法をご紹介します。いずれの対策も本番に向けて効果を期待できる方法ばかりです。不安や悩みの解消に役立ちますので、模擬授業に取り入れてください。

自分なりの型をつくる

模擬授業の課題は、試験の当日に提示されることが多いです。範囲が広すぎますので、事前に授業の準備を行うことは難しく、予想もしていない課題が出されることもあり得ます。

模擬授業の対策として有効なのは、どのような課題が出されても対応できるように模擬授業を繰り返しイメージして、自分なりの型をつくることです。

模擬授業の構成は導入部と展開部(冒頭)ですから、導入部をメインにイメージして型をつくります。自分の型を持っていれば、どのような課題が出されても型に当てはめて応用できます。

講習会を活用する

模擬授業の対策でおすすめなのは、実際に面接官と対峙して練習することです。講師経験がない場合は、実戦に即した模擬授業を体験することで不安や悩みを解消できます。

受験仲間との練習会も効果的ですが、有料の講習会に参加すれば受験指導のプロに見てもらうことができ、専門家の目線で評価してもらえます。

専門家による講習会や勉強会に参加すれば本番に近い環境で練習できるので、自信を持って模擬授業に臨めます。

過去問や参考書を繰り返し読む

模擬授業の対策で欠かせないのは過去問や参考書です。繰り返し読むことで経験値を高めたら、本番の模擬授業に自信を持って臨むことができます。模擬授業の課題が掲載された参考書や過去問を探して、常に目を通すようにしてください。

癖を克服する

誰にでも1つや2つは癖があります。とくに気をつけたいのが口癖です。模擬授業では面接官相手に話すことになるので、口癖は直しておきましょう。繰り返し練習して癖を克服しておくことも重要な対策です。

それ以外にも「言葉に詰まると視線をそらす」「鼻を触る」「頭をかく」といった、自分で気づかない癖を持っていることもあるので、仲間との練習会や専門家の講習会などで指摘してもらい、直すようにしてください。

模擬授業は自信を持ってトライしよう

講師経験があってもなくても緊張するのが模擬授業です。ポイントは自信を持って臨むこと。その自信は、繰り返し練習する中から出てくるものなので、場数を踏んで、客観的に自分を見ながら、最短で苦手を克服しましょう。

また、教員採用試験では、集団討論もほとんどの自治体で対策が必要になります。模擬授業も他の受験者と協力して行うことはありますが、集団討論は対策方法が大きく異なってきます。以下のブログにて、集団討論3つの対策ポイントや、実際に出題された15個のテーマを徹底解説していますので、ぜひご覧ください。