場面指導に求められる力とは?例題・回答を基本方針から徹底解説

場面指導成功4つの秘訣 傾向&回答例も多数公開!

教員採用試験の面接で場面指導を重視するあなたは、既に合格に一歩近付いています。なぜなら場面指導は、教師のより専門的素質を見極めるための試験であり、回答の仕方によって合否が分かれるといっても過言ではないからです。

「子どもはイメージできるけど、保護者と接したことは無いからイメージしづらい」「場面指導って結局センスなのでは」と、先入観を持っている方は意外と多いのですが、すぐ捨てましょう。場面指導は、過去の質問を数多くこなして、臨機応変に堂々と回答できるように練習すれば、十分に好印象を与えることができます。

今回は教員採用試験の対策として外せない、場面指導を成功させる4つのポイントに加え、最後の方には、生徒対応と保護者対応の必勝パターンを解説します。当ブログでは16年間、「自治体別・教員採用試験問題集」を取り扱っており、実際に購入して取り組まれたお客様からは、合格の喜びに加えて、合格につながる対策ポイントを多く頂いていますので、先人を切った方の凝縮されたノウハウを、最後までご覧ください。

場面指導で出される例題と回答9つ

場面指導をしている3人の社会人

教員採用試験で場面指導が行われるのは、教員としての適性を判定するためです。場面指導の答え方によって適性がわかるので、近年、教員採用試験で場面指導を実施する自治体が増えています。具体的に求められる適性は、次の3つです。

  • 学校現場での「パフォーマンス力」
  • 教員としての「実践的な指導力」
  • 保護者への「対応力」

3つの適性に対応した例題と回答例を具体的にご紹介します。

パフォーマンス力の例題と回答例

【例題1】授業中に教室から飛び出した生徒には、どのように対応しますか?

【回答例】
内線電話があればすぐに職員室に連絡して、手の空いている教員に対応してもらいます。電話がなければ、生徒に授業でやるべきことを指示して生徒を追いかけます。飛び出した子供には、刺激しないようにクールダウンを心がけます。

【例題2】授業中に私語をやめない生徒たちには、どのように対応しますか?

【回答例】
まわりの生徒に迷惑になるからと注意します。粘り強く注意してもやめない場合は、なぜ迷惑をかけるのか理由を尋ねます。

【例題3】板書をノートに書き写さない生徒には、どのように対応しますか?

【回答例】
ノートに書くように指導して、それでも書かない場合は、黒板の字が読めないのかどうかを確かめます。

場面指導では、教室で生徒が引き起こすさまざまな問題を受験者に問いかけます。臨機応変に対応できれば、教員としてのパフォーマンス力があると判定してもらえます。

実践的な指導力の例題と回答例

【例題1】休みがちで不登校の恐れがある生徒には、どのように対応しますか?

【回答例】
生徒の保護者に電話して心配していることを伝え、家庭での様子を聞きます。保護者の希望があれば家庭訪問したり、面談を検討します。

【例題2】いつも休憩時間をひとりで過ごす生徒には、どのように対応しますか?

【回答例】
いじめや同級生から無視されていないか様子を観察して、声をかけます。ひとりが好きなタイプの生徒には、むりやり同級生の輪に入れるようなことはしません。

【例題3】親から暴力を受けていると相談してきた生徒へは、どのように対応しますか?

【回答例】
養護教諭を交えて事実確認をし、必要があれば児童相談所に連絡を入れて対応してもらいます。やさしい言葉をかけて、何かあれば力になると伝えます。

生徒の性格・生育環境が十人十色なら、教員の個性もそれぞれ異なります。どのような指導法がいいのかは一概には言えません。ここで問われているポイントは、行う対応が実践的であるかどうかで、固定観念にとらわれずに生徒1人ひとりと向き合うことです。

保護者への対応力の例題と回答例

【例題1】子供が学校でいじめを受けていると連絡してきた保護者に、どのように対応しますか?

【回答例】
保護者から具体的な話を聞き出して、まだいじめを確認できない段階なので状況を把握させてほしいと伝えます。連絡を欠かさず、定期的に報告すると伝えます。

【例題2】担任を変えてくださいと言ってきた保護者には、どのように対応しますか?

【回答例】
なぜ変えてほしいのか保護者の考えを聞いて、改善できるところを探します。生徒のために精一杯務めてますので、今後もご支援をお願いしますと協力的な姿勢で対応します。

【例題3】PTAで役員の決め方で保護者が対立したときには、どのように対応しますか?

【回答例】
落ち着いて話しましょうと声掛けをして、役員になりたくない気持ちに寄り添いながら、話し合いで全員が納得するような役員決めをします。

学校現場では保護者からのクレームや不満が多く寄せられ、対応を誤ると大きな問題に発展する可能性があるため、場面指導のテーマとしてもよく取り上げられます。対応力をしっかり発揮できれば、教員採用の有望な候補とみなされるでしょう。

教員としての人間力を磨こう

場面指導が筆記試験と違うのは、完璧な正解がないことです。面接官はパフォーマンス力、実践的な指導力、保護者への対応力などを見て総合的な人間力を判断します。

指導力や対応力は現場で学ぶことができますが、人間力は本来備わったものです。人間力を磨くためには、話し方や態度など普段からの心がけが大切です。

場面指導を成功させる4つのポイントとは?

積み上げられた本と、本を開く手元

場面指導を成功させる4つのポイントについて説明します。基本的なことですが、今からご紹介するポイントを踏まえて試験に臨むのが場面指導を成功させる第一歩です。

面接試験は誰でも緊張するものですが、場面指導は面接と違って、自分のことだけでなく、保護者や子供の存在もイメージしながら回答をする必要があるため、さらにハードルが高くなります。でも大丈夫、4つのポイントをしっかり理解して、冷静に自分を見失わないことを意識して練習すれば、終始落ち着いた受け答えができるようになるはずです。

入退室のマナーとあいさつに気をつける

入退室のマナーとあいさつは面接の基本ですが、ドアを開けたときから場面指導が始まっていると思ってください。面接官は場面指導の受け答えだけでなく、入室から退室までの一挙手一投足を見ています。

特に入室時のマナーとあいさつは要注意で、面接官によくない印象を与えてしまうと最後までそのイメージを持たれてしまう恐れがあります。ハキハキと明るくあいさつをするように心がけましょう。

自分の言葉で自分の思いを話す

場面指導対策として、参考書や過去問の勉強は欠かせません。教員採用試験の場面指導問題集を見れば、過去にどのような質問が出されたのかを把握できます。あらゆる質問と回答例が網羅されているので、とても参考になるでしょう。

ただし実際の場面指導の受け答えでは、問題集の通りの回答や事前練習で覚えた回答をそのまま話すのは避けてください。場面指導に模範回答はないと自覚し、自分の言葉で自分の思いを伝えることが大切です。

言葉だけでなく表情と共に自分の思いや考え方を面接官に見てもらえば、場面指導はクリアできるでしょう。そのためには、参考書の模範回答を自分なりに吸収して、消化する必要があります。

ポジティブで前向きな受け答えをする

面接官の質問によっては回答が難しい場合があります。そのようなときも慌てたり、うろたえたりせずに、ポジティブで前向きな回答をするのがポイントです。

気をつけたいのは、回答できなくて沈黙してしまうケースです。面接官はすぐに答えられないような難問をあえてぶつけて、受験者の対応の仕方を見ています。

回答することが難しいような質問を投げかけられた際には、なぜ回答できないかを堂々と説明できれば、教員としての指導力が評価されます。

生徒の気持ちを汲んで指導する

場面指導では、面接官が生徒になって無理難題を問いかける場合があります。受験生は教員として指導するわけですが、生徒の気持ちを汲み取る姿勢が大事です。なぜそのような無理難題を持ち出すのか、生徒の言い分を一通り聞いてから指導します。

生徒に寄り添いながら的確に指導できるかどうかが評価のポイントですが、明らかな校則違反を犯しているようなケースは、はっきりダメなものはダメと指導することが大事です。

生徒の気持ちに寄り添うといっても、規則に違反したり倫理に反したりする行為はきっぱり拒否する指導が必要です。

当ブログでは、教員採用試験を受験するにあたって、面接官に好印象を与えられる面接・場面指導の回答を、最短8日で作成できる「面接最強ワーク」を取り扱っています。付属のMP3プレーヤーでは、教師としての考え方を音声解説で学ぶことができ、スキマ時間に繰り返し面接練習できます。お客様からは「1問1答形式だから、本番ぎりぎりまで電車の中でも練習できた!」「音声だから本番の雰囲気をイメージしやすい」とご好評いただいています。最小投資で志望自治体の傾向に合わせた対策ができる「自治体別・合格レベル問題集」も併せてご活用ください。

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場面指導の対策は過去問の参考書を活用しよう

真剣に本を読む男性

場面指導の対策では過去問の参考書や問題集がとても役立ちます。教員採用試験の対策本はたくさんありますが、面接での場面指導のテーマを集めた参考書を選んでください。

場面指導の参考書や問題集には過去に頻出したテーマがたくさん集められているので、それらに目を通しながら自分なりの回答を考えることができます。

実際に場面指導で頻出する2つのテーマについて、今からご紹介します。

保護者対応についてのテーマ

現場の教員の多くが頭を悩ますのは保護者対応です。場面指導の過去問で学ぶ場合には、保護者関連のテーマを集中的に取り組む必要があります。

保護者対応で特に多いのが生徒同士のケンカやイジメに関する問題ですが、その他にも生徒の登校拒否、保護者会での議事運営、生徒へのえこひいきなど数え上げたらキリがないほどです。

さまざまなクレームや不満が学校や教員へ寄せられますが、基本的な保護者対応の基本方針を押さえておけばクリアできます。保護者対応のポイントを表にしてみましたので参考にしてください。

対応方法対応内容の詳細
事実確認いつ、どこで、誰が、何を、なぜ、どのように、事象が発生したのかを事実確認します
話を聞く保護者の言い分を遮らずに最後まで耳を傾けます
不安を除く保護者が抱えている不安を取り除くための声掛けをします
方向性を示す生徒に対する今後のケアや指導の方向性を示します
感謝連絡してくれたことへのお礼・感謝を述べます

保護者対応では、まず事実をしっかりと確認することが大事です。事実を確かめるためには5W1Hを踏まえた質問をしながら、メモを取ります。その際には保護者の話を最後まで聞くようにして、相づちを打つのが効果的です。

この段階で事情が明確になりますので、次は話し終えた保護者の不安を取り除く声掛けをします。単に慰めの言葉をかけるのではなく、生徒への今後のケアや指導の方向性を伝えることがポイントです。

最後に保護者へ感謝の言葉掛けをしてください。連絡してくれたことへのお礼と、次の連絡の予定などを伝えれば、保護者は安心感を抱きます。

生徒対応についてのテーマ

生徒対応は場面指導のメインテーマで、過去問の参考書にもたくさんのテーマが掲載されています。授業中だけでなく、休み時間、放課後、部活動などさまざまな場面での対応が必要になります。

保護者対応と同じく、生徒対応についても基本の流れを押さえておけば採用試験でも自信を持って臨むことができるでしょう。生徒対応の基本の流れを表にしましたので、参考にしてください。

対応方法対応内容の詳細
行動の制止生徒の状況にもよりますが、まず行動を止めるための声掛けをします
事実確認イジメなどどんな経緯で行われたのか事実確認して、ほかに関係している生徒がいないか詳しく聞き出します
対策と指導事態の背景に理解を示して今後の対策を生徒と一緒に考え、指導します
保護者へ連絡保護者へ連絡して指導方針を伝え、その後の経過を報告します

生徒が何らかの行動を起こそうとしている場合は、直ちに行動を制止します。ポイントは慌てたり興奮したりせず、冷静に声掛けすることです。生徒の行動を制止した後には事実確認に移りますが、基本は保護者対応と同じく5W1Hで事情を把握します。

事実確認で事情がわかったら、生徒を批判するのではなく、問題の背景に理解を示すことが大事です。理解を示すことによって生徒は安心感を抱き、今後の対策を共に考えることができます。

イジメなどの事例では原因がすぐに判明しないことが多く、生徒指導が数日に及ぶこともありますので根気強く寄り添いましょう。原因がわかれば予防策を立てることができます。

生徒指導のあとは必ず保護者へ連絡しますが、不安を与えないように配慮しながら逐一経過報告をしてください。

場面指導の回答は過去問を参考に自分の言葉で

教員採用試験における場面指導の重要性と対策について解説してきました。

面接官は、場面指導の回答の仕方で、教員にふさわしい素質の持ち主かどうかを見極めます。付け焼き刃的に回答を覚えるのではなく、自分の言葉で、あなたの教員への熱意が伝わる回答を準備しましょう。

また、教員採用試験では、集団討論もほとんどの自治体で対策が必要になります。個人で行う場面指導と違い、他の受験者と共に討論をしていくため、対策方法が大きく異なってきます。以下のブログにて、集団討論3つの対策ポイントや、実際に出題された15個のテーマを徹底解説していますので、ぜひご覧ください。