教員採用試験“難しい!”を克服!よくある不安や悩み、まとめて解決

教員「向いてないかも」3ポイントで不安を解決!

「教員採用試験、とにかく対策が難しい!」このようなお問い合わせが、当ブログでは年々増えてきています。教員採用試験は勉強量も多く、闇雲に対策を行うだけでは勝機は見えません。そのため受験生のほどんどが対策を始める前から、「1人で試験対策するのは不安」「自分が行おうとしてる勉強が正しいのか分からない」といった不安や悩みを抱えているのです。

ですがそんな不安は、ここで取り除きましょう。教員採用試験には、適正な向き合い方がちゃんと存在しています。そこで今回は、実際に寄せられた教員採用試験の受験者が抱える不安や悩みをもとに、解決策を解説します。この記事を読み終えるころにはきっと、教員採用試験に対するイメージが180°変わっていますよ。

教員採用試験の対策中に意識したい3つのこと

鉛筆でマークシートを塗りつぶしている手元

自治体ごとの傾向を把握して効率よく学習する

教員採用試験は、自治体ごとに出題傾向が異なります。ですが嬉しいことに、過去の試験問題が公開されているので、活用しましょう。

自信をつけるために学習の成果を見える化する

いつでも振り返れるように、自分なりに重要点をまとめたノートを作っておくとよいでしょう。成績のよかった模試の結果を手帳に書き込んでおくのもモチベーションの上がる良い方法ですので、試してみてください。

競争倍率を気にしない

競争倍率と難易度の間に、相関性はありません。採用人数が極端に低い自治体の競争倍率は、当然高くなります。他県も併願するなどの工夫をしながら、目前の試験対策に集中することが大事です。

不安に押し潰されそう!教員採用試験への向き合い方とは

ノートパソコンを前に、あごに手をついて悩む女性

文部省が「教員不足に関する実態調査(令和4年1月)」を発表していることから、教員の数が足りないという認識を持つ人は多くいます。しかし「なぜ人数が不足しているにも関わらず、教員の試験に受からないのか不思議だ」という話が聞こえてくるほど、教員採用試験のハードルが高いのも事実です。

受からないプレッシャーや不安でつらい思いをされている人に向けて、ここでは不安を和らげる解決策をご紹介します。 

複数の自治体を受験する

「教員になれさえすれば、働く自治体にこだわらない」このような人は、複数の自治体を受験するのがおすすめです。

複数の自治体で教員採用試験を受験するのがおすすめな理由は、次のとおりです。

  • 採用人数が多い、合格しやすい自治体が存在する
  • さまざまな自治体で受験すると、受験慣れする

もし本命ではない自治体に合格したのであれば、合格した自治体で働きながら本命の自治体の倍率が下がる時期を待って受験するのも1つの方法です。

また自治体によっては、特定の資格や経歴があれば、一部試験の免除や加点制度を設けています。自分の強みを活かせる自治体を選んで、教員採用試験を受けることも検討しましょう。

教師養成塾に通って自信をつける

自治体によっては、学生の段階から指導的役割を果たせる教員となれるよう養成塾を開講しています。実践的な講座を受講して教員としての心構えや授業の作り方を学べるので、自分に自信がもてない方におすすめです。

県内外から、大学生や既に働いている常勤・非常勤講師を受け入れている自治体もあるので、志望する自治体の養成塾の情報を調べてみましょう。

一定の受講料がかかりますが、卒塾すれば教員採用試験の1次・2次試験の免除など恩恵があるケースもあります。受講料の目安は、年額187,000円(令和3年度 東京教師養成塾受講料)です。

当ブログでは、独学でも予備校のような学習が叶う、教員採用試験対策セットの決定版「要点解説講座」を取り扱っています。16年の教員採用試験データから厳選した、最重要・頻出問題について、講師が音声で詳しく解説しています。一般教養・教職教養の200テクニックが身につくため、「この対策セットだけで合格できた!」「1テクニックの音声解説を5分以内に聴けるから、勉強のハードルが下がった!」とご好評いただいています。最小投資で志望自治体の傾向に合わせた対策ができる「自治体別・合格レベル問題集」も併せてご活用ください。

教員に向いていないと判断されないための3つの解決策

奥に付箋が貼られた手帳の山積み、手前に原稿用紙、原稿用紙の上にボールペンが1本置かれている

なんとなく教師になりたいけれど、本音をいえば公務員なら何でもいいと考えている人が、実は心配しているのが「教師に向いていない」と面接で見抜かれてしまわないか、です。ですが数ある公務員の中から教員を選んだには、自分ではまだ気づいていなくても、何かしら惹かれた理由があるはずですので、そこを表に出せれば問題ありません。

一方、自信が持てなくて「教師に向いていないのではないか」という不安を抱えている人は、その謙虚さが評価されるかもしれません。

いずれにせよ教員採用試験では、筆記試験後に面接試験と模擬授業が実施されます。近年は人物評価が重視される傾向から、面接試験や模擬授業への対策は必須です。

面接や討論で「教師に向いてそうだ」と判断してもらうための、解決策を3つ見ていきましょう。

1. 自分の抱える課題を意識して人と関わる

人物評価で重視されるのは、コミュニケーション能力です。教員の仕事は、生徒、保護者、地域住民や他の同僚とのコミュニケーションをベースに成立します。

ですので「人前で明瞭な声が出せない」「早口になってしまう」などの癖は、意識的に直しましょう。

次のような課題を意識して、普段から人と関わることで、癖は自然と改善されていきます。

  • いつもよりスローなテンポを意識して話す
  • 喉の負担を軽減するために、1日1回は腹式呼吸を意識する
  • 相手の目をみながら相槌をうつなどの反応を返す
  • 「結論から理由」の流れを意識して簡潔に物事を説明する

2. 論作文は何度も書くことが大事

論作文では、事例形式で提示されたテーマに対する回答を書きます。テーマは学校教育に関する内容になることが多い傾向にあります。

制限時間内に規定文字数で、選考基準を満たした論作文を作らなければいけません。文字数と制限時間は自治体によって異なります。

構成や内容、表記については選考基準が設けられています。選考基準を下まわると、他の試験で優れた結果であっても不合格になるため、事前に十分な対策を行っておきましょう。

構成は序論・本論・結論の3部構成です。それぞれの構成で説明すべきポイントを下表にまとめました。

構成構成内で説明するポイント
序論テーマについて自分が関心を持つ内容を決めて、問題提起を行う。
本論教育に関する知識をベースに、一般論にならないように自分なりの見解を述べる。
結論序論で述べた内容をもう一度述べて締めくくる。序論の内容をくり返すのではなく、しっかりと結論に向かって書く。

論作文はとにかく書き慣れておくことが大事なので、何度も制限時間内に書いて、添削をくり返してください。回答から見えてくる人物像が自治体の求めている教職員像であれば、合格の可能性は高いといえます。

3. 面接試験はくり返し練習をする

面接試験は次の5つの形式があり、教員としての資質や能力を採点されます。

  • 個人面接
  • 集団面接
  • 模擬授業
  • 場面指導
  • 集団討論

入退室や面接中、声の大きさ、身だしなみなど面接試験の基本ルールは身につけておきましょう。

個人面接と集団面接

面接官から受けそうな質問を想定して回答を用意しておくことがポイントです。志望動機についてはほぼ聞かれると思って、しっかりと準備しておきましょう。

他には長所や短所、学生時代にがんばったことなどがよく聞かれる質問です。あらゆる質問に対応できるように、これまでの自分の経験を自分なりの意見や見解が述べられるようにしておくことが大事です。

模擬授業

指導案の作成や単元指導計画の提出が必要な自治体もあります。新学習指導要領の特徴やICTの活用法など、新しい制度を学んでおきましょう。

場面指導

生徒との関わり方が重視されています。いじめや不登校の児童への対応、SNSによるトラブルなど、学校で起きる問題にどのように対応するか考えておくことが大切です。

もしも、不合格だったときの解決策

笑顔で並んで立っているスーツ姿の女性と男性

教員採用試験は学生だけではなく、社会人からの受験もあります。受験者層も幅広く、採用人数の少ない自治体もあることから、合格を掴み取るのは難しいケースもことも無いとは言えません。

しっかり勉強や対策を行っていても、万が一ということも考えられます。将来への不安から、1発で受かりたい気持ちが強くなりすぎると、過剰にプレッシャーをかけて逆に実力を出せないこともあります。万が一のことがあっても、それで人生終わりではありません。

不合格になってから、当ブログで扱っている問題集を手に取って、再受験で合格を勝ち取られた熱意ある方々を沢山見届けてきました。ここでは、そんな不合格を経験された方の情報をもとに、進路や翌年の受験に向けた弱点克服の対策を解説します。

教職大学院へ進学

教員採用試験に落ちて、再受験を検討しているなら、教職員大学院へ進学する選択肢もあります。教職員大学院は入学後、1年目から教員採用試験の再受験が可能です。合格者は卒業後にそのまま教員として採用されるため、再受験を検討されている方におすすめです。

他にも一部試験の免除や教職大学院生対象の特別選考枠など、教職大学院は教員採用試験を受験するにあたってさまざまなメリットが得られます。学費はもちろん必要ですが、メリットをふまえた上で検討してみてもよいでしょう。

常勤講師や臨時教職員として働く

教員採用試験に不合格となっても、常勤講師や、臨時・非常勤講師として働けます。どちらも働きながら、次年度の教員採用試験の受験が可能です。

実績を積んだ状態で試験に挑めるため、面接試験でも自分なりのアピールができる強みがあります。勉強時間の確保が難しいですが、校長先生に直々に面接練習をしてもらえるなどの強みもあります。効率的に勉強できるように参考書などを活用しましょう。

翌年も受験するなら情報公開請求の利用もアリ

自分の弱点を把握するためにも「試験結果の情報公開請求」の利用がおすすめです。近年では多くの自治体で、教員採用試験の試験結果の情報公開請求に応じています。

不合格になってしまったら「運が悪かっただけ」と片付けずに、何が足りなかったのか公開データをもとに正確に把握するようにしましょう。

「一緒に働きたい」と思わせる人物を目指そう

教員採用試験では、教職にふさわしい熱量と学力があるかどうかが判断されます。そこで採用の現場では、「一緒に働きたい」と思わせることが大切です。教員になる本気度を示す方法を模索していけば、自ずと合格への道が開けます。

また、今回は面接対策についても触れましたが、以下の記事では、具体的に教員採用試験で聞かれる頻出質問を、回答例付きで5つ解説しています。この記事1つで教員採用試験の面接対策をカバーできるので、ぜひ覗いてください。


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