教員採用試験は人物評価重視!志望動機など面接対策をしっかり行おう

教員採用試験ではさまざまな個性ある人材を採用するため、筆記試験の結果よりも人物評価が重視されるようになりました。人物評価は面接試験に加えて、模擬授業や場面指導、実技試験といった選考方法を組み合わせて評価されます。

今回は教員採用試験の面接について、人物評価を行う面接試験の概要、模擬授業や場面指導の対策について解説します。

教員採用試験は人物評価が重視されるように

教員採用試験はこれまで筆記試験が重視されていました。しかし、多様化する教育活動や生徒指導に柔軟に対応するには、豊かな個性とさまざまな能力を持つ人材が必要です。

文部科学省は1996年4月25日に各都道府県・指定都市の教育委員会に向けて「教員採用等の改善について」を通知し、人物評価を重視する方向に選考方法を変えていくための改善策を求めました。

人物評価は、主に面接試験ではかられます。選考方法や筆記試験との比重の置き方については、各自治体によって異なります。近年は実技試験においても人物評価が重視される傾向にあり、筆記試験とあわせて面接試験対策は必須です。

人物評価が重視なら合格しやすい?

2018年には、教員採用にあたって幅広い人材を採用するため、教員免許(教育職員免許状)を持たない民間企業などの勤務経験者や専門的知識を有する者を迎え入れる特別非常勤講師制度を始めました。

ただし、特別非常勤講師として採用されるには、自治体の教育委員からの推薦や教員職員検定に合格しなければなりません。

さらに受験年齢制限なしとする自治体も、前年度比で28県市から32県市へ拡大され(2022年2月11日時点)、幅広い年代の方も受験できるようになりました。

近年「教員採用試験の競争率は低下している」という情報もありますが、採用倍率は小学校で2.6倍、中学校で4.4倍、高等学校で6.6倍と決して低くはありません。合格を勝ち取るには傾向に応じた入念な対策が必要です。

教員採用試験対策の勉強法に関しては、当ブログの「教員採用試験対策の勉強法を解説!試験内容を把握して勉強を始めよう」という記事に詳しく載っていますので、そちらも参照してください。

面接試験は主に2次試験で実施

教員採用試験は1次試験・2次試験・3次試験に分かれて実施されます。教員採用試験が実施される全68県市の自治体で令和元年〜3年度までの面接試験の実施状況をまとめました。

区分 1次試験で実施 2次試験で実施 1次・2次両方で実施
令和元年度 (2019年) 40 66 39
令和2年度 (2020年) 39 66 38
令和3年度 (2021年) 25 65 22

主に面接試験は2次試験で実施されます。2次試験の試験日は8〜10月頃です。大分県と大阪府は2次試験の合格者を対象に3次試験で面接試験を実施しています。2次・3次の両方で面接試験が実施される自治体もあるので確認しましょう。

面接試験は「個別面接」と「集団面接」が主な選考方法です。2019年〜2021年までの面接試験の実施状況をまとめました。

区分 個人面接を実施 集団面接を実施 両方を実施
2019年(令和元年度) 68 47 47
2020年(令和2年度) 68 46 46
2021年(令和3年度) 68 28 28

教員採用試験の面接形態は個人面接が主流ですが、両方を実施している自治体もあるため、複数の自治体の教員採用試験を併願する際は、試験日や面接方式を事前に確認しておきましょう。

教員採用試験の面接試験の選考方法と対策

教員採用試験は、面接試験に加えて模擬授業や場面指導を組み込んで適正を評価する場合があります。面接試験を含む教員採用試験の選考方法について解説しましょう。

個別面接は教員としての適格性を判断

個人面接は受験者1人に対し、2〜5人の面接官で行われます。面接時間は20分以上を設けているところが多くなっています。10分未満はほぼありません。10〜20分の面接を1次・2次の両方で実施する自治体もあります。

 面接官は事前に提出されている願書や調査書をもとに面接を行います。個人面接では受験者の適正や資質を評価するための質問や自己PR、模擬授業や場面指導が実施されることがあります。自治体によって選考方法が異なるため、実施形態を把握しておくことが大切です。

集団面接は他受験生の回答も意識する

個人面接とあわせて集団面接を実施する自治体もあります。受験者3〜10名に対し、面接官は2〜5名で実施されます。時間は20分〜40分が多く、中には60分以上実施する自治体もあります。

集団面接で聞かれる質問は個人面接とほぼ変わりませんが、1人に対する質問数や回答時間が減少します。他の受験者もいるため、あまり長くダラダラと話すのは避けましょう。わかりやすく簡潔にまとめるのがポイントです。

また、回答が他の受験者とかぶりやすくなるため、複数の意見を用意しておいてください。

集団討論は協調性をアピールする場

集団面接では複数人の受験生で討論を行う「集団討論」を実施する自治体もあります。集団討論は与えられた指定テーマに対して、その場にいる受験生で討論をするものです。集団討論の評価ポイントは以下の通りです。

  • コミュニケーション能力はあるか
  • 指導における場面対応力があるか
  • 教員としての適正はあるか

仙台市教育委員会の公式ホームページから、過去に出題された集団討論の指定テーマをいくつかご紹介します。

・震災を経験していない児童が増えてきました。今後防災教育を推進していくうえで工夫すべきことについて、みなさんで話し合ってください。 ・学校行事が果たす役割についてあなたはどのように考えますか。みなさんで話し合ってください。 ・現在「オンライン授業」が注目されています。「オンライン授業」を効果的に行う方法について、皆さんで話し合ってください。   出典:仙台市教育委員会「令和3年度(令和2年実施)仙台市学校教員採用選考の概要」より

テーマは自治体によって自由テーマであったり、討論ではなく意見発表になったりすることもあります。また新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、集団討論を廃止して集団活動(グループワーク)など、別の面接試験に切り替えている自治体もあります。

教員採用試験の集団討論対策に関することは、当ブログの「教員採用試験の集団討論対策!ポイントを押さえて高評価を狙う」という記事に詳しく載っていますので、そちらも参照してください。

個人面接の模擬授業・場面指導とは

個人面接では、教師への適性と資質を評価するために「模擬授業」と「場面指導」を組み合わせて実施する自治体もあります。模擬授業は全68県市中50校、場面指導は38校で実施されています。それぞれの内容と対策について解説しましょう。

模擬授業

模擬授業は個別面接の中で実施されるケースがあります。模擬授業の評価ポイントは意欲や熱意はもちろん、説明のわかりやすさや専門知識なども大切です。子どもたちの反応を見据えた授業であるかがポイントになります。

実際に子どもたちを目の前に授業を行うわけではなく、面接官を前に行います。子どもたちと掛け合う演技をする際、面接官が返答してくれるときもあれば返してくれないこともあります。

初めて会う人の前で演技をするので恥ずかしがらずに授業を行えるようにくり返し練習をしておきましょう。模擬授業は自治体ごとに形式が異なるので、概要を必ず確認しておいてください。

模擬授業の前に指導案作成が実施されるところもあります。作成時間は約50分です。単元名や目標、学習内容、評価について書きましょう。

場面指導

場面指導は「忘れ物をした子どもにどう声をかけるのか」「授業中に騒いでしまう子への指導」など、実際に遭遇、直面した際、どのような声をかけるのかを指導内容を確認するために行います。

テーマは試験当日に渡され、構想を練ったあと場面指導を行います。これまでの場面指導の具体例は以下のとおりです。

  • 現場で起こるさまざまな場面に対する対応方法について質問をする
  • 朝や帰りの会などにおける先生の話
  • 障がいのある生徒への対応

これら以外にも対象者が保護者や児童などと変わることもあります。実際、教員として働くとなるとさらに複雑です。あらゆる場面を想定して練習をしておきましょう。

教員採用試験は「志望動機」が大事

「なぜ教員として働きたいのか」といった質問は、面接試験でよく聞かれます。志望動機は願書として提出していますが、面接時にも聞かれるということは、自治体が重視している項目だからです。

自治体や教育委員会のホームページには「求める教師像(人物像)」が記載されているので作成前に必ず確認しておきましょう。面接官は志望動機から教員としての適性や資質を見極めます。「求める教師像」どおりの志望動機を書いても、少しでも嘘や見栄を張れば面接時に見抜かれてしまいます。

たくさんの受験生から面接官に選んでもらうためにも、志望動機を作成する際は、面接試験を見据えて作成することが大切です。

教員採用試験は自治体別の対策問題集を選ぼう

教員採用試験の人物評価を突破するには、自治体ごとの傾向に応じた面接対策が必要です。公務員試験サクセスには自治体の傾向別に「オリジナル願書最強ワーク」と「公務員試験論文最強ワーク」をご用意しています。

10日間で合格へ導く願書・論文の作成スキルが身につくので、効率よく勉強することが可能です。教員採用試験を含む、公務員試験の約8割の学生が使用しているワークです。それぞれの特徴をご紹介します。

志望動機の「型」で楽に作成できる

志望動機は面接官へ与える第一印象に大きく影響を与えます。「オリジナル願書最強ワーク」は、教員採用試験の願書ポイントを押さえたワークブックです。最短10日間で願書作成のスキルを身につけられます。筆記試験対策の合間に合格する願書を作成することが可能です。

「願書に何を書けばよいのかわからない」「自己PRって具体的にどうすればいいの」と悩んでいる方は、まず使ってみてください。各自治体が見るポイントを押さえており、志望動機をうまくまとめられる「型」を使用しているため、効率よく志望動機の作成ができます。

併願をする場合も、それぞれの志望先に合わせた願書の作成ができるので便利です。

論文は「書く面接」といわれる

教員採用試験では、一般教養・教職教養などの筆記試験に加えて、面接試験や集団討論、実技試験、模擬授業などの結果をもとに教師としての適性が判断されます。筆記試験で高得点でも、人物評価が高くても合格するわけではありません。

全68県市中40県市が小論文を評価に入れるとされています。そのため、面接試験とともに対策は必須です。小論文では受験者の教育観点や思考力などが評価できます。そのため、論文対策を行うことは面接試験の対策にもつながります。

「公務員試験論文最強ワーク」を使えば、試験時間60分で論文を書く力を養うことが可能です。型にはめていくだけで論文を作成できるので、与えられたテーマからずれることなく最後まで作成することができます。

教員採用試験の面接試験は筆記試験対策と一緒に取り組もう

教員採用試験の人物評価は面接試験だけではなく、模擬授業や場面指導、作文・論文から総合的に判断され評価されます。人物評価が重視されるようになりましたが、単純に人柄が良ければ受かるわけではありません。

論文は独学で対策が難しい分野でもあるので、専門のワークを活用するのがおすすめです。面接試験対策にもつながるので、自信を持って臨むことができるでしょう。

公務員試験サクセスは、自治体別の一般教養・教職教養の筆記試験対策問題集も取り扱っています。面接試験や論文対策に加えて、筆記試験対策も一緒に取り組むことが可能です。