厳密には公務員ではないものの、みなし公務員として教育・研究を支えるのが国立大学法人等職員になります。
国立大学法人採用試験とは、国立大学法人等の職員の採用試験です。全国各地の該当機関での就職を希望する人が対象で、受験資格は30歳までとされています。
一次試験では一般知能・一般知識が問われる教養試験、二次試験では面接がおこなわれます。一次試験の難易度は高くないと言われていますが、最終的な倍率の高さを考慮すると、事前準備は入念にしておいたほうが良いでしょう。面接の対策も必要です。
本記事では国立大学採用試験について詳しく解説致します。
【公務員試験サクセス】
<国立大学法人採用試験・合格体験談>
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熊本県 R・Hさん
大学4年で国立大学法人を受験しました。就活しながら卒論の準備もあり、公務員対策との両立は公務員試験サクセス要点解説講座と自治体別問題集だからこそ可能だったと思います。
まず、頻出だけ集められている要点解説講座で大幅に時短でき、自治体別問題集で必要な勉強に絞ることができました。漠然と範囲が広く感じていましたが、要点解説講座は185単元にまとめてくれているので、ゴールが明確になり達成感も得やすく、忙しい中でも得点を上げながら進めていけました。
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国立大学採用試験の詳細
国立大学採用試験は全国各地を7つの地区に分け、受験者は採用を希望する地区で試験を受けるシステムです。
公務員試験の多くは別地区との併願が可能な日程になっていることが多いのですが、国立大学採用試験の場合は一次試験が全地区で同一の日におこなわれるため、1つの地区での受験に限られています。
なお、試験日さえ重ならなければほかの職種の公務員試験と併願することは可能です。
また、毎年必ず全機関が募集をしているわけではありません。希望する地区・機関の募集があるか否かで対策にかけられる時間が変わってくるでしょう。
一次試験の難易度はそれほど高くなく、高卒程度の学力があれば充分です。しかし二次試験はかなりの難易度になるため、最終的な倍率は相当高くなると考えて差し支えないでしょう。
国立大学採用試験で募集される人員は、厳密には公務員ではありませんが、重要な業務を任される立場です。大学の窓口や学生課で学生と関わる業務内容ではなく、機関の運営により深く関わる業務に携わります。
- 財務関連業務(予算管理)
- 学術研究の振興助成業務
- 人事
- 企画
- 海外交流業務
- 図書
- 技術系
- (医学部があれば)医療事務
採用された職員は配属場所にもよりますが、このような業務を任されます。
学力はもちろんですが、国立大学やそれに類する機関で働く職員としての自覚や性格、社会性などが非常に重視されるのは必須でしょう。学力を試される一次試験だけではなく、面接で人物を見られる二次試験の対策にも手を抜けません。
倍率が高くなる理由は、受験者に対し、採用予定人数が少ないためです。毎年募集されるわけではない上に、採用人数が5人程度、あるいはそれ以下ということもあります。その採用枠に数百人、場合によっては1000人を超える受験者が殺到します。
また、試験の時期が7月付近である点も受験者が多くなる理由の1つです。
7月といえば企業や社会が年度替わりの忙しい時期を乗り切って落ち着いた頃からじっくり勉強できる時期。転職を目指す人たちが狙いを定める試験として人気があるのは当然かもしれません。倍率が高くなるのも仕方がないと言えるでしょう。
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国立大学採用試験の特徴と対策
国立大学採用試験は試験日程の都合でほかの地区との併願ができないということから、一点集中突破を目指して対策する必要があります。一次試験の筆記、二次試験の面接、それぞれがしっかりとした事前準備を行いましょう。
一次試験
一次試験で用いられる教養試験は、大卒程度の学力で対応可能です。
「高校のときは勉強が得意だった・大学を出ているから平気」などと思うかもしれません。しかし社会人として働くうちに、高校までに学習したことを忘れてしまっている人も少なくないでしょう。センター試験対策の問題集を見てみたら、分からない部分が多くて唖然とするケースも。
ただ、国立大学採用試験では、センター試験対策ほど深く掘り下げた勉強は必要ではないと考えられます。難関大学の受験をするわけではなく、あくまで就職試験の一環です。
とはいえ、国立大学採用試験の一次試験の足切りは6~7割という見方もありますので、そこは最低限のラインとして確保できる学力・知識を身につけておきましょう。
一次試験の出題内容はどの地区でも同様です。教養択一の形式で40問、2時間の制限時間が設けられます。
教養試験の対策としてリリースされている参考書と過去問集を繰り返し解き、解法パターンを見つけると良いでしょう。繰り返しで積み重ねられる経験と知識が、どの問題にも対応できる実力に結び付きます。
二次試験
国立大学採用試験の一次試験は突破者が多く、二次試験の面接で多くの人がふるい落とされる傾向です。各地区、各機関ごとに独自の内容で、1度ではなく複数回おこなわれるケースもあります。二次試験こそ正念場だと言う見方もあり、かなり念を入れた準備が必要です。
面接対策は予備校や専門講座で対応していることもあるため、自信がない人、より念入りに対策をしたい人は、一次試験と並行して準備を進めていきましょう。
受験する機関が関わる業界の流れや情報、そして時事情報もつねに最新状態にアップデートし、どのような質問にも適切な受け答えができる準備をしておく必要があります。
どうしてここまで面接が厳しいのか…と悩むかも知れませんが、国立大学採用試験は国の財産ともいえる知識や人材を生み出す機関で働く職員を決める試験です。
その意義を本当に理解しているのか、働くに値する人物であるのかなど、厳しい目で見られるのは当然とも言えるでしょう。
ですが、正しい対策ができれば十分に合格を狙えます。焦ることなく自分の実力を高めていきましょう。